本日は、刺青の切除手術についてです。症例をご紹介します。
(症例写真のご協力、誠にありがとうございます。)
症例について
太ももの前面にある大き目の刺青です。
患者さんと相談の上、切除手術を行うことになりました。
切除といっても、
- 一度にすべて切除するか、二回以上に分けて切除するか
- 最終的にどのような傷になるか
を考えて、切除する範囲をデザインし手術を行います。
刺青の形は当然、患者さんによって大きさや形が違い、刺青がある場所も違うので、同じ答えというものは存在しません。
さてどう切除するかですが、
例えばこんな風に一気に切除して、青い一直線の傷にしてしまうというのはどうでしょうか。
そもそもこの距離を一度に縫える皮膚の余裕もないので、無理ですが、仮に縫っても太ももの前面ですので、傷も引っ張られて、傷が開くもしくは傷が盛り上がってしまうという結果になるのは明らかです。
そこで、色々とデザインを考える作業を行います。
刺青切除と算数の図形問題は似ている?
いつも、デザインで思うのですが、学生時代にあった図形の計算問題に似ているなと。
特に、「Xの角度を求めなさい」という補助線を引いて、ひらめくタイプの問題に。
ちょうどその話をしていたら、仲良しの天才ドクターからこのような問題が。
簡単そうですが難問です。ラングレーの問題という有名な問題です。
ある補助線を引くと、そこからはすらすら進むのですが、その補助線を引くのが難しいです。
☆印の角度が20度になるように赤い補助線を引くのです。
ひらめくかどうかですよね。一応、小学生の算数の範囲でも解くことができます。
この補助線以外の解法も多くあります。
算数(数学)と体育は好きでしたので、このような問題は楽しいですね。
施術の過程
さすがにここまで刺青除去のデザインは難問では無いですが、この方もいろいろと試行錯誤の上、
- 二回の手術で切除する。
- Tの字に近い形でややゆるやかな曲線を描くデザインにしする。
と決定し、以下のような経過になりました。
一回目のデザインで、二回目の切除のことを考え、例えば、バラの葉っぱであれば、オレンジの部分が一番距離があり、なおかつ皮膚が引っ張られる力が働きやすい部位であったので(青は引っ張られにくい)、…
オレンジの距離が短くなるように、黄色い矢印方向に皮膚を移動して縫っています。
このオレンジの部分です。
このようにすると、二回目の手術もこのようなデザインで、最小限の切除で縫えることになります。
算数と違って、この方の刺青除去もいろいろなデザイン(解法)があり、今回の私のデザインとは違った、センスのあるデザインもたくさんあると思います。そこが、この治療の面白いところでもありますが。
治療概要
- 治療名
- 切除法(タトゥー・刺青・入墨除去)
- 費用概算
- 534,722円(税込)
- 患者様属性(治療時)
- 30代 女性
- リスク・副作用
- 腫れ、疼痛、皮膚のひきつれ感、水泡、血腫
当院のタトゥー除去治療について
セイコメディカルビューティクリニックでは、ピコレーザー(鹿児島院)およびQスイッチルビーレーザー(福岡院)を用いて刺青治療もレーザーで行う患者さんが増えました。切除治療もレーザー治療もそれぞれメリットとデメリットがありますので、患者様のご希望に沿った治療を提案していきます。
切除の時は一緒にどのような傷のデザインか考えましょうね。
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セイコメディカルビューティクリニック 曽山浩輔
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