エムスカルプト治療は福岡院で行っています。
【エムスカルプト emsculpt】の臨床研究を発表した論文を紹介します。
本日は、【腹部】MRIによる筋肉&脂肪への同時効果
についての論文を解説します。
論文について
- 原題
- High intensity focused electromagnetic therapy evaluated by magnetic resonance imaging: Safety and efficacy study of a dual tissue effect based non‐invasive abdominal body shaping
- 著者
- Brian M. Kinney MD; Paula Lozanova MD
- 掲載
- Lasers in Surgery and Medicine: 10 October 2018
Lasers in Surgery and Medicineの2018 Oct 10. doi: 10.1002/lsm.23024.
に掲載されています。
論文の要旨
Abstract
- OBJECTIVES
- This study introduces an initial evaluation of a novel High-Intensity Focused Electromagnetic (HIFEM) technology. The primary goal is to quantify any effects the treatments may have on abdominal tissues, as well as to establish hypotheses for future research of this technology.
- METHODS
- Twenty-two patients received four abdominal treatments using the EMSCULPT device (BTL Industries Inc., Boston, MA). Anthropometric evaluations were recorded and digital photographs were taken at baseline, at 2 months, and at 6 months post-treatments. The MRI without contrast determined by vertertebras T12 and S1 (FIESTA and FSPRG sequences) was used to measure dimensions in coronal cross-sectional images of abdominal muscle and fatty tissues, in order to assess any anatomical changes induced by the application.
- RESULTS
- Analysis of the same MRI slices verified by tissue artefacts showed a statistically significant (all P < 0.0001) average 18.6% reduction of adipose tissue thickness, 15.4% increase in rectus abdominis muscle thickness, and 10.4% reduction in rectus abdominus separation (diastasis recti) as measured from the medial border of the muscle 2 months post-treatment. More significant improvements were observed in patients with BMI 18.5-24.9 (classified as “normal”). MRI data from 6-month follow-up suggest the changes can be preserved in longer term. Tape measurements showed on average 3.8 cm subumbilical circumference reduction. The weight of the subjects did not change significantly (average -0.5 lb; P > 0.05). No adverse events were reported.
- CONCLUSIONS
- MRI, considered as a highly precise diagnostic method, revealed simultaneous muscle growth, fat reduction and reduced abdominal separation at 2 months and at 6 months post treatments, unrelated with dieting. Further research should investigate the exact physiological processes which stand behind the tissue changes observed in this study. Lasers Surg. Med. © 2018 The Authors. Lasers in Surgery and Medicine Published by Wiley Periodicals, Inc.
要点を抜粋します。
- 目的
- 新しい高密度焦点式電磁(HIFEM)技術の評価
- 方法
- 被験者22名がエムスカルプト装置腹部治療を4回受けた。
治療前、2ヶ月後および6ヶ月後にデジタル写真を撮影した。
MRIで、腹筋および脂肪組織の冠状断面画像の寸法を測定した。 - 結果
- MRIでは、治療2ヶ月後に筋肉の内側縁から測定した結果、脂肪組織厚が平均18.6%減少、腹直筋厚が15.4%増加、腹直筋離開が10.4%改善と、統計的に有意な(全て P < 0.0001)変化が観察された。
「標準」とされるBMI値18.5~24.9の患者においては、より有意な改善が観察された。
6ヶ月後のフォローアップから得られたMRIデータにより、変化が長期間に継続することが示された。
メジャー測定により、平均3.8cmの臍下の腹囲減少が確認された。
被験者の体重における有意な変化はなかった(平均-0.5lb; P > 0.05)。
有害事象は報告されなかった。 - 結論
- 非常に正確な診断法とされるMRIにより、治療2ヶ月後および6ヶ月後に、ダイエットとは無関係の筋肉の成長、脂肪の減少、および腹直筋離開の改善が明らかにされた。
体の輪郭に影響を与える脂肪と筋肉について(論文より)
この論文では、脂肪と筋肉について、以下のように述べられています。
皮下脂肪は、人体の約25%を占めるため、患者の体の輪郭に影響を与える重要な要因である。
しかし、筋肉組織は人体のより大きな部分を占めている(男性42%/女性36%)。そのため、個々の体型によって、患者の筋肉状態は美的外見を形成する上で、脂肪と同等もしくはより重大な役割を果たしている。
それにもかかわらず、現在のところ、筋肉を自然に強化するための方法は身体的運動のみである。
従来の痩身治療は、「脂肪」にのみ働きかけるもので、「筋肉」に対する治療はありませんでした。
論文のデータ
対象となった22名の患者さんのデータです。
- 2~5日間隔で4回の治療を受けた。
- 腹囲は臍下5センチの位置を測定した。
- 副作用が6名に確認された。(初回の治療から1日後の軽度の筋肉痛)
- 筋肉痛は24時間以内に治まった。
- 生活習慣や食事摂取量における大きな変化はない。
被験者の平均の変化(治療後2ヶ月後)
- 脂肪厚は18.6%減少
- 筋肉厚は15.4%増加
- 腹直筋離開は10.4%改善
22名中無作為に選ばれた4名の6ヶ月後のMRIのデータです。
筋肉厚は増加し続け、腹直筋離開も短縮し続けています。
論文中の症例
左 治療前
右 治療後2ヶ月後
MRIとデジタル写真です。
- 男性 30歳
- BMI 24.8kg/m²→24.5kg/m²(2ヶ月後)
- 体重 -2.2lb.(-1.2%)
- 皮下脂肪 -30.3%(白線)
- 筋肉厚 +13.7%(緑線)
- 腹直筋離開 -24.9%(赤線)
- 腹囲 -3cm
全ての効果の組み合わせにより腹部が全体的に改善しています。
左 治療前
右 治療後2ヶ月後
- 女性 52歳
- BMI 25.1kg/m²→24.4kg/m²(2ヶ月後)
- 体重 -4.4lb.(-2.9%)
- 皮下脂肪 -32.9%
- 筋肉厚 +19.4%
- 腹直筋離開 -15.9%
- 腹囲 -5.7cm
この患者さんも全ての効果の組み合わせにより腹部が全体的に改善しています。
まとめ
エムスカルプトの腹部の変化をMRIで測定した文献を紹介しました。
エムスカルプトにより腹部組織において3つの同時効果(筋肉が厚くなり、皮下脂肪が減少し、腹直筋離開が改善する)を誘発するという仮説が立てられるだろうと結論づけられています。
この治療についてさらに詳しく
エムスカルプトをご覧ください。(特設サイト)
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