ミラミンやミラミックスが変色?!混ぜたらいけないお薬

ミラミンやミラミックスが変色?!
当院ではセラピューティック中は、ニキビの薬を併用しないようにしています。

日本で処方されるニキビのお薬は、厚くなった角質をとり、毛穴のつまりを抑えるものが一般的に使用されます。
セラピューティックで使用するトレチノインは、海外ではニキビの薬としても使用されるものです。
トレチノインも同じような働きをするお薬ですので、セラピューティック中は同時に使用するとオーバーピーリングになってしまうため同時に使用しません。

また、皮膚を剥離しない外用抗菌薬でも混ぜると変色して色素沈着の恐れがあるお薬があります。

ニキビが出来て辛い時は、自己判断で薬を使うのではなく必ず医師に相談しましょう。

外用薬とミラミンの攪拌実験

外用抗菌薬のゼビアックス®ローションと外用抗菌薬であるアクアチム®軟膏をそれぞれミラミンと撹拌し、色の変色を検証しました。

ゼビアックス®ローション

● 攪拌直後の様子

手の甲にミラミンとゼビアックス®ローションを乗せ攪拌します。
攪拌直後より黄色に変色を始めました。

<攪拌前>

<攪拌直後>

● 攪拌2時間後の様子

ガーゼの上で攪拌して、2時間ほど放置した後の様子です。
かなり濃いめの茶色に変色しました。

アクアチム®軟膏

● 攪拌直後の様子

手の甲にミラミンとアクアチム®軟膏を乗せ攪拌します。
攪拌直後よりほんのりと黄色に変色を始めました。

<攪拌前>

<攪拌直後>

● 攪拌2時間後の様子

ガーゼの上で攪拌して、2時間ほど放置した後の様子です。
薄い茶色に変色しています。

ベピオ®ゲルとゼビアックスの変色について

保険のニキビ治療で処方するベピオ®ゲル(過酸化ベンゾイル)とゼビアックスも、重ねてぬった場合ゼビアックスが黄色~茶色に変色する可能性があるため、混合や同時塗布は避けるようお話ししています。
これはゼビアックスのpH(約10.5)が、酸化剤である過酸化ベンゾイルと混ざることにより、塩基性から中性へ変化するためと推察されます。

考察

ミラミンを含む多くのゼオスキン製品は酸性です。
ミラミン×ゼビアックスやアクアチムの変色も、同じように酸性×アルカリ性の反応なのかもしれません。
もともとニキビに対してミラミンは使いませんので、上記のお薬を処方することはないのですが、お手持ちのものを使うときには注意が必要です。

不安な時は、必ず医師に相談しましょう。

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