ニキビ痕には大きく分けて4つの種類があります。
赤み(PIE【post-inflammatory erythema】 炎症後紅斑)

ニキビの炎症が治まり、肌が平らになっているのに赤みだけが残っている状態です。通常、時間と共に赤みは消えていくのですが、炎症が強いと赤みだけが残ることがあります。
赤みの原因は毛細血管に血液が集中したものが、肌から透けて赤く見えているからです。
色素沈着(PIH【post-inflammatory hyperpigmentation】 炎症後色素沈着)

ニキビの炎症が長引くと、肌を守ろうとする働きからメラニンという色素を生成します。
これが原因で「肌のくすみ」や「茶色いシミ」となって残ってしまうことがあります。
また赤紫色か紫色に色素沈着する場合もあります。
これは前述にある赤みの原因となった毛細血管が破壊され、血液が酸化することで起きる色素沈着です。
凹凸(萎縮性瘢痕【atrophic scar】 陥凹性瘢痕)

ニキビの炎症が肌まで及び、組織が破壊され均一に再生することが出来なかったり、増殖しすぎたりすることで凹凸ができます。
炎症のひどいニキビができると、体は白血球の働きを使って炎症を抑えようとしますが、このときに真皮層まで破壊され、ダメージを受けてしまうと真皮層はターンオーバーができないので、ニキビが治っても肌に凹凸が残ってしまいます。
炎症のひどいニキビを放置したり、自分でつぶしてしまったりすることが原因になり得ます。
ケロイド(肥厚性瘢痕【hypertrophic scar】)

ニキビ痕がケロイド状に盛り上がった状態です。真皮網状層の慢性炎症や、体質が原因です。
ケロイド状のニキビ痕は自然に治癒することはなく、専門の医療機関での治療が必要です。