
軟性線維腫
軟性線維腫について
軟性線維腫(なんせいせんいしゅ)とは、皮膚にできる良性の腫瘍で、「首いぼ」「アクロコルドン」とも呼ばれています。
首やわきの下、胸元など、皮膚がこすれやすい部位にできやすく、やわらかく小さな盛り上がりが特徴です。
多くの場合、痛みなどの症状はありませんが、見た目が気になったり、衣類に引っかかることがあります。
軟性線維腫は良性のため、必ずしも治療が必要なものではありませんが、気になる場合や、他の皮膚腫瘍との区別が必要な場合には、医師による診察をおすすめします。
保険適用になるケース/ならないケース
軟性線維腫は、症状や状態によって保険適用となる場合があります。
保険適用となるケース
- ・悪性など他の皮膚腫瘍との鑑別が必要と判断された場合
- ・炎症を起こしている、引っかかって出血や痛みを繰り返す場合
→ 手術による切除が基本となります。
保険適用外(自由診療)となるケース
- ・見た目を整える目的のみの場合
- ・レーザー治療など、審美目的の治療を希望される場合
※状態によって判断が異なるため、診察時に詳しくご説明します。
診断・検査について
診察では、
大きさ・部位・数・色調・形状・これまでの経過などを確認し、まず視診・触診で評価します。
軟性線維腫の診断は、医師による視診や触診で行うことがほとんどです。見た目や触ったときのやわらかさなどから判断します。
形や色に不安な点がある場合や、他の皮膚腫瘍との区別が必要な場合には、必要に応じて切除し、病理検査を行うことがあります。
多くの場合、特別な検査は必要なく、外来での診察のみで診断が可能です。
気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください。
治療・手術内容について
軟性線維腫の治療は、局所麻酔を行ったうえでの切除が基本となります。
- 診察にて、病変の状態や大きさを確認します
- 手術部位を消毒します
- 局所麻酔を行い、痛みを感じにくくします
- 麻酔が効いていることを確認したうえで、軟性線維腫を切除します
- 必要に応じて止血や縫合を行います
- 処置後の注意点について説明し、終了となります
軟性線維腫の切除手術は、1個あたり数分〜10分程度で終了することがほとんどです。
術後の経過とダウンタイム
手術後は、下記の点をご注意ください。
・強くこすったり刺激を与えないようにしてください
・出血を防ぐため、当日の飲酒や激しい運動はお控えください
・入浴は医師の指示に従い、当日はシャワーのみに制限される場合があります
・痛みや出血など、気になる症状がある場合は、無理をせずご連絡ください
翌日以降、
・通常の日常生活が可能です
・入浴は医師の指示に従い、患部を強くこすらないよう注意してください
・赤みや軽い痛みが出ることがありますが、多くは数日で改善します
・かさぶたは無理に剥がさないようにしてください
・縫合を行った場合は、指定された日に抜糸を行います
・か出血や強い痛み、腫れが続く場合は、早めにご相談ください
軟性線維腫の切除後に縫合を行った場合、抜糸の目安は7〜10日後です。
ただし、切除した部位や傷の大きさによって、前後することがあります。
抜糸までは、傷口を清潔に保ち、医師の指示に従ってお過ごしください。
合併症・リスク
軟性線維腫の切除は比較的安全な処置ですが、以下のようなリスクが生じることがあります。
- ・切除部位の出血
- ・感染(赤み、腫れ、痛みが強くなる場合)る
- ・一時的な痛みや腫れ
- ・傷あとが残る可能性
- ・体質や部位によっては、色素沈着や肥厚性瘢痕が生じることがあります
これらの多くは一時的で、適切な処置や経過観察により改善します。気になる症状がある場合は、早めにご相談ください。
生活の注意点
入浴やシャワーは、医師の指示に従って再開してください。紫外線は傷の治りに影響するため、直射日光を避けるよう心がけてください。
よくある質問(Q&A)
多くの場合、当日または翌日から仕事や家事が可能です。デスクワークなど体への負担が少ない作業であれば、特別な制限はありません。ただし、患部を強く動かす作業や、汗をかくような重労働は、数日間控えることをおすすめします。
局所麻酔を行うため、手術中の痛みはほとんどありません。術後に軽い痛みが出ることがありますが、通常は数日で落ち着きます。
数や部位によりますが、診察時に医師が状態を確認したうえで判断します。
切除した部位に再発することは多くありませんが、体質によっては別の場所に新たにできることがあります。
小さな傷で済むことがほとんどですが、体質や部位によっては傷あとが目立つことがあります。
状態によっては当日対応が可能な場合もあります。詳しくは診察時にご相談ください。
費用(保険適用の場合の目安)
軟性線維腫の切除は、症状がある場合や医師が治療の必要性を認めた場合、保険適用となります。
費用は、切除する大きさ・数・部位などによって異なりますが、数千円程度(3割負担の場合)が目安です。
まとめ
軟性線維腫は良性の皮膚腫瘍で、多くの場合、緊急性はありません。しかし、引っかかりやすい、出血する、見た目が気になるなど、お悩みの程度は人それぞれです。
当院では、症状やご希望を丁寧にお伺いし、保険診療を含めた適切な治療をご提案しています。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

