ほくろ

形成外科医による皮膚腫瘍の治療

ほくろについて

ほくろ(色素性母斑)は、皮膚の一部にメラノサイト(色素細胞)が集まってできた、良性の皮膚腫瘍です。
紫外線の影響や体質などにより、メラニン色素が増殖することが主な原因と考えられています。

一般的に、

・しみよりも色が濃い
・平らなものから、やや盛り上がりのあるものまで形状はさまざま

といった特徴があります。

多くは良性ですが、形・色・大きさの変化がみられる場合には、慎重な診断が必要です。

保険適用になるケース/ならないケース

ほくろの治療は、医学的に治療が必要と判断される場合に、保険診療が適用されます。

保険適用となるケース

     

  • ・悪性の可能性が否定できない場合
  •  

  • ・繰り返し出血する、引っかかって炎症を起こすなど、日常生活に支障がある場合
     → 手術による切除が基本となります。

保険適用外(自由診療)となるケース

     

  • ・見た目を整える目的のみの場合
  •  

  • ・レーザー治療など、審美目的の治療を希望される場合

※ほくろの種類や状態によって判断が異なるため、診察時に詳しくご説明します。

診断・検査について

診察では、大きさ・部位・数・色調・形状・これまでの経過などを確認し、まず視診・触診で評価します。

少しでも悪性が疑われる場合には、皮膚科での精密検査や病理検査を含めた診断を行い、その結果を踏まえて、患者さまと相談しながら治療方針をご提案します。

治療・手術内容について

ほくろの治療は、切除手術が基本となります。

  • ①局所麻酔を行い、ほくろを含めて周囲の皮膚を切除します。
  • ②傷あとが目立ちにくくなるよう、部位や大きさに応じて縫合方法を工夫します。
  • ③切除した組織は、必要に応じて病理検査に提出します。

手術時間はほくろの数や大きさにもよりますが、1個あたり数十分程度で終了することがほとんどです。

術後の経過とダウンタイム

手術当日は、

  • ・患部を濡らさない
  • ・強く触らない
  • ・出血予防のため、長時間の歩行や飲酒を控える

といった点に注意が必要です。

翌日以降、

  • ・出血が落ち着けば、創部を保護した状態でシャワー浴が可能
  • ・激しい運動や創部に負担がかかる動作は控えていただきます

抜糸は、部位や手術内容によりますが、7~14日程度で行います。
抜糸後は、傷あとをきれいに保つために、テーピングや追加治療をご提案することもあります。

合併症・リスク

ほくろ切除は比較的安全な手術ですが、以下のようなリスクが生じる可能性があります。

  • ・出血、感染
  • ・傷あとが赤く残る、盛り上がる
  • ・体質による瘢痕(ケロイド・肥厚性瘢痕)の形成

これらのリスクを最小限にするため、術後のケアや生活上の注意点について丁寧にご説明します。

生活の注意点

傷を濡らすことができるようになるのは基本的に抜糸後からです。
それまではテープを貼ったままで洗顔・シャワー浴が可能です。
抜糸が終わっても、縫った部分が強く引っ付くのは3週間程度かかります。それまでは患部を強く引っ張ったり、ぶつけたりしないようにしていただければ、日常生活に支障はありません。

よくある質問(Q&A)

+

良性で変化がなければ、必ずしも治療が必要なわけではありません。診察のうえ、経過観察をご提案することもあります。

+

局所麻酔を行うため、手術中の痛みはほとんどありません。

+

部位や体質によりますが、できるだけ目立ちにくくなるよう配慮して手術を行います。

+

可能です。ただし、個数や部位によっては複数回に分ける場合もあります。

+

切除方法やほくろの種類によっては、まれに再発することがあります。

費用(保険適用の場合の目安)

径2cm未満(露出部)のものを保険で摘出した場合は、3割負担で約5000円(+お薬代、テープ代)になります。
痛み止めや抗生剤などの内服薬も保険適応の場合が多いです。

まとめ

ほくろは多くが良性ですが、状態によっては適切な診断と治療が必要です。
当院では、見た目だけでなく安全性と将来の傷あとにも配慮し、一人ひとりに合った治療方針をご提案しています。

気になるほくろがある方は、お気軽にご相談ください。